納税地をバーチャルオフィスの住所にするメリットやデメリットはありますか?
(1年以上前)
Tatsuya Saitou
主なメリットは、引っ越しで自宅の住所が変わっても所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書を提出しなくても良いことです。私自身、フリーランスとして3回引っ越しをしていますが、毎回、書類を用意して提出しなければいけなかったので非常に面倒でした。
これから開業する予定で、上記のメリットに魅力を感じるのあれば、個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)の納税地にバーチャルオフィスの住所を記載して提出してください。freee開業で作成できます。
一方のデメリットは、税務上の手続きが面倒になる、郵送物がバーチャルオフィス宛に届く、などが挙げられます。
確定申告が良い例で、税務関係の書類の提出先が管轄エリアの税務署、つまり、納税地の最寄りの税務署になるため、バーチャルオフィスの住所が東京の場合、自宅が地方であっても、東京の税務署宛に書類を提出することになります。
郵送やe-Taxでも各種書類は提出できるため、特に気にすることではありませんが、管轄の税務署がどこになるのかは覚えておく必要があります。
また、バーチャルオフィスを納税地にする場合、補助金の申請などが面倒になるのではないかと個人的に懸念しています。
例えば、国の施策の他に、各都道府県が独自に個人事業主を補助金などで支援する動きがあります。この審査の際に確定申告の書類が使われますが、納税地の情報が多少なりとも影響すると考えており、そもそも、適切な補助金の申請先が不明です。
きちんと説明できれば問題ないと思いますが、バーチャルオフィスを「実在しない架空の住所」と認識している人が多いのも事実なので、留意が必要です。
最後に、税務署からの郵便物はほとんどありませんが、荷物の転送にお金がかかるバーチャルオフィスが多いため、こちらもご留意ください。